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「サイパン玉砕」特別展示

≪サイパン玉砕≫1944年、石膏に着色
≪サイパン玉砕≫1944年、石膏に着色

太平洋戦争の口火を切った1941年12月8日の真珠湾作戦から80年に際し、長沼孝三作≪サイパン玉砕≫を特別展示いたします。

 

|山形新聞掲載記事

https://www.yamagata-np.jp/news/202112/09/kj_2021120900198.php

 

本作は、太平洋戦争下において猛将の提督とも呼ばれ、真珠湾作戦を指揮した山形県米沢市出身の南雲忠一中将をモデルとした作品です。かねてより長沼家と親交があった南雲の東京での住まいと作家のアトリエが近所ということもあり、訪ねてきては親しく歓談したといいます。南雲が1944年にサイパン島で玉砕を遂げたとの知らせを受けた作家が一心不乱に作り上げたとされる本作は、戦禍における様々な人々の想いや不条理を漂わせています。

作品部分。杖を持つ男性の像。左手首から先が欠損している。
作品部分。杖を持つ男性の像。左手首から先が欠損している。
母子像。
母子像。
嘆くようにうつむく女性像
嘆くようにうつむく女性像

南雲の周囲には、サイパン島の島民を思わせる3人の像がつくられています。男性の腕は破損したのか心材がむき出しになっていますが、その手の先には母子がおり、守るように手を広げていたのではないかと推察されます。

長沼孝三(中央)のアトリエにて。
長沼孝三(中央)のアトリエにて。

本作は、1944年に「サイパン護る南雲中將」として戦時特別美術展に出品されましたが、その後は日の目を見ぬままアトリエの片隅に置かれていました。

 

2021年12月26日(日)まで、長沼孝三彫塑館にて展示しています。

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長沼孝三彫塑館・県指定文化財 丸大扇屋・市指定文化財 小桜館

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